菊地良博氏の作品に玉虫塗キャンバス

菊地良博氏 玉虫塗

上野の森美術館(東京都台東区 上野恩賜公園内)で開かれた現代アートの若手作家による平面作品の展覧会「VOCA(ヴォーカ)展2016」に、宮城県在住の美術家 菊地良博氏の作品が選ばれ、その中の作品の一つに玉虫塗が使われました。

私は菊地さんが主宰されている「ひどいイベント」の熱心なファンで、毎回、どこか普段の生活とはつながっていない文化圏に放り込んでもらった感じを楽しんで、入場料として僅かばかりのお金を落としてきます。東京在住のときより、なにか前衛的なものに接した気になれるのが、仙台への引っ越しを肯定してもらっているようで盛り上がります。

出展の作品は3つあり、右端の作品「ミスターブックオフ」を表現するどこにでもある素材からくるチープさとの対比で、中央の菊地さん渾身の作品である「ひどいイベント」 を表現するためのキャンバスに見初めた技法が、宮城県で受け継がれてきた玉虫塗です。「ひどいイベント」のイベントクオリティーに関する安定感を表現できるように、この道30年の塗師と作品の意味を確認しながら制作進行しました。

▼ 菊地良博氏のウェブサイト
http://yoshihirokikuchi.org

▼ 東北工芸製作所 上野の森美術館「VOCA展 2016」作品展示
http://www.t-kogei.co.jp/news/news-news/yoshihirokikuchi_voca/