「街をデザインするスピーカー」

定禅寺-おとまちスピーカー1

定禅寺-おとまちスピーカー2

定禅寺ストリートジャズフェスティバルの新しい取り組みがはじまりました。

街路で行われるフェスティバルの運営とは、興味や関心の赴くままに人びとが自由に行き交い、多様で多彩な空間を生むこと、そう私は思います。実行委員会では、ステージの演奏者も「参加者」と呼んでいます。お祭りでは演奏する人も聞く人も、街ゆく人もみんな参加者になれます。参加・不参加の自由も含めた、あらゆる人の自由な場は、思わぬ出会いを生むでしょう。

そこで、
1.演奏者と観客、運営者と一般客といった主客の垣根を取り払うステージのビジュアル
2.現場を特定のステージの音だけで支配しない、複数の晴れ舞台を行き来できる音のゾーンニング

その2つの要素を盛り込んだ「街をデザインするスピーカー」の研究開発が、ヤマハおとまちの協力で行われています。

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定禅寺ストリートジャズフェスティバルでは、1991年の創立以来、「本来、音楽は野外でやるもの」という考えのもと、多くの人々と分け隔てなく音楽の楽しみを共有することを大切にしてきました。仙台の街に暖かく迎えられたその精神は、2日間で90を越える野外ステージに昇華し、今や日本屈指の市民フェスティバルとして認知されるに至りました。
しかし、規模が大きくなるにつれ、「ステージ間の音の競合」、「音楽を求めていない方への配慮」といった新たな課題に対する社会的責任が生まれてきたのも事実です。
そこで今回は、ヤマハおとまちの協力を得て、演奏者も聴く人も街ゆく人も、誰もが心地よく過ごせるよう研究開発を重ねてデザインされたスピーカーを披露します。
全国で400を越えるという市民音楽祭をさらに盛り上げるため、街中での新しい音楽のあり方が、定禅寺ストリートジャズフェスティバルからはじまります。

http://www.j-streetjazz.com/archives/2922
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2016年7月17-18日に開かれた、定禅寺ストリートジャズフェスティバル「交流ライブ」では、バンドミーティング当日に仙台に集まったミュージシャンが一曲毎に入れ替わるアドリブセッションが行われ、この「街をデザインするスピーカー」が披露されました。パーテーション・間仕切りのようにみえる黒いパネルが、スピーカーです。9月10-11日の定禅寺ストリートジャズフェスティバル当日には、改良版が登場します。どうぞご期待ください。